榎本喜八、隠されたプロ野球界の伝説のイノベーター

榎本喜八伝をひたすらKindleの2倍速で昨日聴いてました。

榎本喜八は今の千葉ロッテマリーンズの前身のチームにいて、中野区生まれで、小さい頃から家が貧しかった。

野球が小さい頃からとにかく好きで、打撃をひたすら追究した。

早稲田実業に入学して野球部に入る。王監督の先輩らしい。家族が所有してた畑とかを売却して早稲田に進学させてくれた。榎本喜八は純粋で実直な性格で、とにかくそのことで、家族にお返しをしたい楽にさせてあげたいという強い気持ちでプロを目指した。

野茂英雄さんもトルネード投法を矯正しないのを条件に近鉄に入団したり、頑なに自分のメジャーへの欲求に従ったことでその頑固さがメジャーへの道をこじ開けたように、榎本喜八当時、こつこつ当てることが主流だったみたいだけど、その要求に従わずに、フルスイングに徹していてて、弾丸ライナーのホームランとか打ってたみたい。

つまり、外側のアドバイスとかに従わずに自分と向き合って、自分が体験ベースで確率したバッティング理論に従った。

しかしチャンスに弱かったり小柄なのかプロへの誘いがなかった。

先輩の荒川博という、王貞治さんを一本足打法を身につけさせた指導者にいいよって、当時選手だった荒川博が当時の別当薫監督に直訴して、結果テスト入団できてプロになんとか入れた。

その時別当薫監督は荒川博からとにかく選球眼がいい選手と言われたのが引っかかり、テストしようという流れになったみたい。

榎本喜八はスイングがものすごく速かったらしい。そしてボール球を一切振らなかった。ボール球はピクリとも反応しないというエピソードがあり、野村監督の話だと、内角ボール半分外れた球を審判がストライクと言った。

そしたら榎本喜八は「ボール1つ外れてたな」と行って流石だなと思ったらしい。

榎本喜八荒川博を支持していた。途中から後輩の王さんを見てくれとオファーがあって巨人に移ってからも、王さんと一緒に荒川博から練習してたらしい。

王さんはとんでもない努力をしたということで有名なんだけど、荒川博いわく、榎本喜八の方が努力の量はさらに上を行っていたそう。

ここで邪推なんだけど、王さんは一緒に荒川博から指導してた榎本喜八の並々ならぬという狂気じみたバッティングへの情熱を間近で感じで、それが伝染したんじゃないかなとも考えた。

1000本安打はイチローよりも達成が速かったから、イチローが出るまで榎本喜八が最速だったかなんだけだ、イチローは脚が速くて内野安打で稼いだのも少なからずというか結構あったと思う。

一方で榎本喜八は足が遅かったらしい。さらに特筆すべきのことは、全て引っ張りということ。

外側の球とかも全てライトにヒットを打ってた。巧打者は広角打法で90度グランドを使ってライトにもレフトにもセンターにもバットコントロールして打率を稼ぐ。しかし榎本喜八はそうじゃなかった。

日米野球の動画を観ると、たしかに前の肩にボールが来たぐらいからスイングが始動しててスイングがものすごく速い。つまり直前までボールをみてるということ。

瞑想とか丹田呼吸とか合気道的アプローチもあったらしい。晩年奇行が噂されたんだけど、ここのへんもとても気になる。僕的には瞑想とか精神世界に傾倒しすぎて精神がバグったんじゃないかなと。まあそこのへんもダイバーシティというか唯一無二な感じする。

独自の理論とか難解すぎて他よ人が全く理解できなかったみたい。つまり原液中の原液で濃すぎてみんな全く飲めない笑それを薄める役割の人が必要だったのかな。

王さん長嶋さんに隠された伝説の人は実はこの榎本喜八だと思う。生粋のイノベーター。榎本喜八伝はプロ野球選手を目指す全ての人に読んでもらいたいです。

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