人間の興味は多岐にわたり、それぞれの個性や経験に大きく影響されます。しかし、それが必ずしも「正しい」とは限りません。私たち人類は、60億を超える巨大な集団を形成していますが、地球上の全生物の中ではほんの一部に過ぎません。昆虫や植物を含めると、私たちの占める割合はさらに小さくなります。
この事実は、私たちが興味を持つ対象の範囲について重要な示唆を与えています。私たちは自然と人間関係に引き寄せられがちですが、それは宇宙の膨大な多様性のごく一部に過ぎません。たとえば、南方熊楠のような学者は、細菌学などの狭い分野に深い興味を持ち、そこに没頭することで、その分野で世界的に認められる業績を残しました。
このように、自分の興味に真摯に向き合うことは、それが人類全体の視野を広げることにつながるかもしれません。しかし、それは同時に、無限に広がる知の海の中で、自分が選ぶべき対象に向けるべきであり、他人が定めた基準に縛られる必要はないということです。
私たちの興味が向かう先は、個々の生い立ちや経験、価値観に根ざしています。だからこそ、自分自身にとって何が重要かを見極め、自分だけの探求を進めていくことが大切です。無理に他人が興味を持つ分野に自分を合わせる必要はありません。無限の選択肢の中から、自分にとって意味のあるものを選び取る自由を持つこと。それが私たちが目指すべき道です。
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