ここでは実用者目線で「どれを選べば後悔しないか」が一発でわかるように、 モンベル・ジオライン(L.W / M.W / EXP)を思想・構造・使用環境まで含めて徹底比較する。
登山カタログ的な説明ではなく、 「動く人間がどう感じるか」に全振りする。
ジオライン徹底比較
― L.W / M.W / EXPは何が違い、誰が選ぶべきか
まず結論(時間ない人用)
日常〜運動メイン → ジオライン L.W
冬の行動着・万能枠 → ジオライン M.W
止まる時間が長い/極寒 → ジオライン EXP
この3行が全てだが、 ここから先は「なぜそう言い切れるか」を解剖する。
ジオラインとは何か
ヒートテックと根本的に違う思想
ジオラインは、 「暖かく見せる下着」ではない。
・汗をかく ・動き続ける ・冷え戻りを防ぐ
この3点だけを異様な精度で追求した行動用インナーだ。
モンベルの思想は一貫している。 保温は“溜める”ものではなく、“制御する”もの。
だからジオラインは、
綿を使わない
起毛を目的化しない
フィット感を過剰にしない
結果として 「汗冷えしにくいのに、着ているのを忘れる」という謎の評価に落ち着く。
比較①:生地構造の違い
L.W(ライトウェイト)
薄い
速乾性が最優先
体温は“逃がしながら保つ”
特徴 汗処理能力が異常に高い。 暑くも寒くもならない「無味無臭」な着心地。
M.W(ミドルウェイト)
厚みと速乾のバランス型
起毛あり
行動中の体温帯を広くカバー
特徴 「寒い→動く→暑い→止まる」という 日本の冬あるあるを最も無難に処理できる。
EXP(エクスペディション)
厚手
裏起毛が明確
熱を逃がさない設計
特徴 止まった瞬間に強い。 ただし動くと暑い。ここが最大の注意点。
比較②:使用シーン別の最適解
日常・自転車・配達・軽運動
→ L.W 一択
理由は単純。 汗をかく頻度が高いから。
L.Wは 「寒さ対策」ではなく 「冷え戻り対策」に強い。
冬の屋外作業・低山・街歩き
→ M.W
最も「普通の人が普通に使える」。
朝寒い
昼動く
夜冷える
この変化を一枚で処理できる。
登山の停滞・キャンプ・災害時
→ EXP
動かない時間が主役ならEXP。 避難袋に入れるならこれ。
逆に言うと、 動き続ける用途には向かない。
比較③:汗冷え耐性(ここが最重要)
モデル 汗処理 冷え戻り
L.W ◎ ◎ M.W ○ ◎ EXP △ ○
EXPが意外と弱いのは、 「汗をかく前提」で設計されていないから。
洗濯・耐久性・臭い
ここは3モデル共通で異常。
洗濯機OK
乾くのが早い
臭いが残りにくい
数年使っても性能劣化しにくい
これは化繊インナーの完成形と言っていい。
サイズ感の罠(重要)
ジオラインは ピチピチに着ない方がいい。
理由:
汗の逃げ道がなくなる
動作時に張る
結果的に蒸れる
「少し余裕がある」が正解。 モンベル公式サイズ表は信頼していい。
ヒートテックとの決定的違い
ヒートテック:発熱・保温
ジオライン:温度制御
ヒートテックは 動かない前提。
ジオラインは 動く前提。
ここを勘違いすると 「寒い」「暑い」「微妙」という誤評価になる。
どれを買えばいいか迷ったら
迷ったらこの順で考える。
汗をかくか? → YESならL.W
冬の屋外が多いか? → YESならM.W
止まる時間が長いか? → YESならEXP
ほとんどの人は L.WかM.Wで終わる。
結論
ジオラインは「暖かさ」を買うものではない
ジオラインの価値は 行動の自由度にある。
着替え回数が減る
冷えで消耗しない
体力の底割れを防ぐ
つまり、 結果的に一番コスパがいいインナーになる。
流行らない。 映えない。 だが、手放せなくなる。